家族ごっこが家族になりたい-1



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せまいアパートにある元教師の黄蓋さんちには、
親の遺した借金でやくざに追われていた元教え子の周泰と、
どこからか転がり込んできた太鼓づくりの職人見習いの太史慈と、
旧い教師仲間の孫堅が遺した三人の幼い子どもの策権尚が、
ごちゃごちゃしながら住んでいました。

三人の子どもの学費は彼等の両親の遺産で賄えましたが、
生活は決して余裕とは言えませんでした。
そのことを知っている周泰は、借金返済と黄蓋さんちに入れるためのお金を稼ぐために、
夜のお店でお仕事をしていました。

黄蓋さんは、周泰には、家のためとはいえ、そんなお仕事はしてほしくありませんでした。