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三成は、日の暮れない関ヶ原
素手で深く穴を掘り、葬れど葬れど一向にその数の減らぬ
顔も名も知らぬ兵士の屍を弔いつづける地獄に落ちる

穴を埋め、顔を上げるとどこまでも
見えなくなるほど遠くへ広がる緩く波打つ屍の海に
もうこれらを埋める場所が無い

それでもならぬ、埋めねばならぬ
まだ埋めたばかりの穴を掘りかえし
もっと深く、もっと深く
土を掻き出すための爪などとうの昔に剥がれて捨てた
肉だけの指で掘りかえす

先より深く
埋めた穴をまた掘りかえし、掘りかえしてはまた埋める

掘りかえすたび埋めた男の、土を口に含んだ白い顔が、目を閉じたまま
いくつもこちらを向いていた


もうどれだけ埋めたかわからない
すぐ傍の、俯せに折り重なった屍を順々に
仰向けに転がし途方に暮れる


どれだけ屍を埋めてまわっても俺を逃がして死んだであろう
左近がどうしても見つからない



暮れない日はいつまでも高かった